展示会時に顔付きのトルソーがいくつかあるといいなとずっと思っていたのです。が、探すとなかなか見つからない。欲しいアンティークのトルソーは手が出しづらい金額だし数が揃わない。ってことでやっとやーっと作ることにしました。製作のヒントにしたのは持っているかわいいかわいい“しめじちゃん”

作: 土器修三氏

新聞紙で出来ているのですぐに作れるんじゃ?と思って作り始めたら、、色々色々問題発生するし、乾燥するのにも時間がかかる。結果2ヶ月近くかかって製作しました。

第一工程。子供の頃の記憶を辿り、新聞紙を細かく千切って紙粘土を作る。
粘着剤として水のりと市販の紙粘土を混ぜてみる。
紙粘土だけで作るには、かなりの量が必要だと千切っている段階で気づき、新聞紙を丸めてアンコを作り その上に紙粘土を重ね付ける作戦に変更。ひょっとしたら紙粘土がアンコに貼り付けず乾いたらポロポロッと剥がれ落ちるかも??と不安だったけどやってみよう。
しかし、、乾いた時の心配よりもはやく 紙粘土をくっ付けている最中から 粘土中の水分の重みで付けた紙粘土がドタッと塊で落ちるのには気持ちも一緒に落ちていく、、、。ここの工程は大変だった。予定時刻大幅に過ぎたがなんとか形成出来て一度目の乾燥。乾燥日数は冬場の1月だったこともあり3週間ほど。

乾燥してみたら、水のりと市販の紙粘土に含まれている粘着剤が効いてしっかり固まってくれていた。そうそう、使っている帽子スタンドにすぽっと差し込めたら土台を作らずに済む!?と思い立ちアンコの中にサランラップの芯を仕込むことにした。これはグッドな閃き💡自画自賛したい。笑
仕上がったトルソーに帽子を被せてみると、新聞紙色の灰色では顔色悪くて帽子も顔もよく見えず。第二工程目として上から市販の真っ白の紙粘土を水でゆるめて塗ってみることする。10日ほどの乾燥で色白のお顔に仕上った。

これで完成!とフィニッシュ予定が、、、

その頃、街を歩いたりSNSを見たりすると、やたらなんとなく不気味に感じる白い顔が目に入る。ヤバっ!作っているうちに愛着が湧いてきてるもんだから怖いことに気づかなくなってたわ。これは世間の声ですね。
第三工程目、着色することにする。どうやって色を付けるか思い巡らす。失敗はしたくない。直に着色も可能だけど 一発勝負して仕上ったトルソーがぱーになるのは避けたい。着色しても剥がせるように、試しに上から一枚習字用の半紙を貼ってみる。顔の凹凸にどうやって貼るか、ここもかなり思案。2cmほどの幅に半紙を割いて頭頂部から縦貼りすることにした。二番目自画自賛ポイントw 貼り易くて皺も出ない。ということは、半紙を着色してから貼ればいいよね。
頭部と顔と区別には色を替えた半紙を貼れば簡単。最終工程仕上げのニス塗り。80%イメージ通りに仕上がりトルソー完成!3/16〜の “ふたりのexhibition”展 に間に合いました。

いつもとは違う材料や道具を使った製作はすごくすごく刺激的で脳が活性した貴重な時間。
頭の大きさと顎のラインがイメージ▽20%だったから次回の課題にしようと思います。
時間が無限にあったらトルソー職人にもなりたいくらい楽しかった〜

簡単には仕上がりませんが、、、みなさんも作ってみてはいかがですか?とっても楽しいですよ。